通勤手当72円と退職金6%は割増賃金の基礎に算入する?

 

 通勤手当72円、退職金前払い6%を時給に上乗せ方式を取る場合、割増賃金の基礎となる賃金に算入するかの問合せが多いですが、原則として算入します。

 割増賃金の基礎から除外できる賃金は下記のように限定列挙されていますので、退職金前払い方式が除外できないのは明らかです。

 

 

 通勤手当については、除外できる賃金②にありますので迷うところですが、派遣の労使協方式Q&Aでは、下記のように回答しています。

 「通勤に要した費用に応じて支給される手当である場合」以外は参入することになりますので、就業規則の規定を確認する必要があります。

 72円の時給加算は所定労働時間だけでなく、残業時間にも加算する必要がありますので、通勤距離や費用ではなく労働時間に応じて変動することになります。

 これまでに、72円を「通勤に要した費用に応じて支給される手当」と読める規定には出会ったことがありません。

 監督官にもお聞きしましたが、思いつかないとのことでした。

 規定次第で可能性は残りますが、給与明細を仕分けしただけでは基礎から除外することはできません。

 

 

参 考(昭23・2・20基発第297号)

 「通勤手当」とは、労働者の通勤距離又は通勤に要する実際費用に応じて算定される手当と解されるから、通勤手当は原則として実際距離に応じて算定するが、一定額までは距離にかかわらず一律に支給する場合には、実際距離によらない一定額の部分は本条の通勤手当ではないから、割増賃金の基礎に算入しなければならない。